3. 行きつけ



私が一番よく行く蚤の市といえば、ここVilleneuve(ビルヌーヴ)の蚤の市。

家から車で30分くらい。

冬の休閑期をのぞいて、温暖なシーズンには毎月2回開催されるので、とても便利で頼れる市なんです。

ヴィルヌーヴ駅前のさら地の広場で開かれるのですが、安くてとても庶民的。
でも、ちゃんと探せばいいものが見つかる宝の場所。


〜 ある日の風景 〜
クルミを売っているマダム、お腹がすいたのか、売り物のクルミを食べようと…
でも、そのクルミがなかなか割れない。
すると通り挟んだ向いの店のおじさんが 「ホラ、これ使いなよ!」なんて言ってポーンと手渡したモノは
ナンとおじさん、自分の店の売り物、クルミ割りの道具ではないですか!
マダムの方も驚いた様子もなく「アラ、ありがと。」なんて。
…庶民の蚤の市、こんな大らかさが、いいですねぇ。


いつも出店しているお店は、ほぼ定位置に出されるので
好みの店の位置は、だいたい検討がつきます。
最近では、私の顔を覚えてくれた店主さんもいたりして。
いつもたくさんのパニエを抱えてる私の姿は、ちょっと目立つのかも…。

ここでは、ときどき私物を買うこともあります。


ヴィルヌーヴ駅前 さすが牛乳の国スイス。大小のミルク缶がずら〜り。
オレンジ色のベストを着た役場のおじさんが
なんと自分の歩幅で、出店店舗の間口を測り
場所代をその場で店主から徴収。
原始的なやり取りですが
なんとも微笑ましい眺め。
この店は、いつもフルーツや卵と一緒に
古いスイスの糸や、よくわからない金具などを
売っている、おじいさんのお店。
その統一性の無さが、なんだか好きです。
スイスノートで人気のLyssexスケールは
おじいさんの大切な商売道具なので非売品。
クラッシックな乳母車です。
こんな風に車の荷台?に乗せてディスプレイ。
海賊の宝物の箱みたな物も。
広場の一角には、いつも軽食コーナーが。
寒くなってくると、暖かいスープや
柑橘類が入った紅茶やホットワインが人気です。
定番メニュー。
ソーセージとパン、そして秋限定のかぼちゃスープ。
これがなかなか、おいしいんです。


▲BROCANTE